刮目呂蒙のブログ

都内在住の30代男です。時事問題や生活改善情報から、自分の周りのことまで。たまに持病(潰瘍性大腸炎)のことも。

広島カープファンが田中将大楽天復帰に思う黒田博樹のこと、床田寛樹への期待

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1 マー君と黒田の成績比較

田中将大投手がヤンキースから楽天に復帰。推定年俸9億円+出来高とのこと。

マー君ヤンキースで好成績を挙げており、来季の契約こそならなかったものの、米国のファンに惜しまれつつの日本復帰となったようだ。

MLB7年間の成績は、78勝46敗、防御率3.74、1054.1投球回。

2020年シーズンはコロナで極端に試合数が減ったため除外して考えると、6年間で75勝43敗、1006.1投球回となる。

1年平均で、12.5勝7.2敗、167.7投球回だ。堂々たる成績と言っていいと思う。

その田中マー君に負けない成績を残し、惜しまれつつ日本球界に復帰した先駆者がいる。黒田博樹投手だ。

MLB7年間の成績は、79勝79敗、防御率3.45、1319投球回。

1年平均で、11.3勝11.3敗、188.4投球回だ。こちらも立派な成績だ。

マー君のほうが勝敗の成績はいいが、勝敗は援護率にもよるところがある。

マー君は勝ち運の強い投手として楽天時代から有名だ。24勝0敗もそれによるところもあるだろう。もちろんそれもチームを勝たせる大切な要素の一つだと思う。

一方、防御率は黒田のほうが優れている。日本での防御率を比較するとマー君は2.30、黒田は3.55(広島復帰後の2年を含む)だったことを考えると、黒田のほうがMLBに適応したといってもいいかもしれない。

ただ、私が黒田を優れていると思うのは、タフネスだ。5年連続を含む6回の規定投球回到達、200回以上投げた年が3回(195回以上の年は5回)。一方のマー君は185回以上投げた年が1回しかない(2016年、199.2回)。

黒田が大きな怪我をせず、安定してQS(クオリティ・スタート)を達成してきた様子がうかがえる。試合を作ってくれる計算できる投手として、首脳陣の信頼は抜群だったはずだ。

 

2 黒田の言葉を胸に飛躍を誓う床田寛樹

さて、今回のマー君は32歳で日本球界復帰となった。39歳(シーズン開始時は40歳)での日本球界復帰だった黒田に比べてはるかに若く、今後の活躍が十分見込める。どんな成績を上げてくれるか楽しみだ。

 

他方、カープファンとしては、黒田博樹と2字違いの左腕、床田寛樹の活躍に期待したい。今年の目標は「2桁勝利」と「規定回数到達」だという。

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実はこれは、去年床田が黒田に会ったとき、「開幕ローテーション入り」を目標に掲げたところ、目標が低すぎる、それではローテーションに入ったことのない若手がライバルになってしまう、もっと上を目指せる旨の叱咤激励を受け、修正した去年の目標と同じだ。

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この「それではローテーションに入ったことのない若手がライバルになってしまう」というのが、実に黒田らしい考え方なのだ。

黒田は、著書『決めて断つ』では、自分をいかに成長させるかの方法論として、身近な目標を持ち続けることの大切さを挙げていた。また、責任ある立場としての自覚を促されたことが成長につながったことを述べていた。加えて、日本のプロ2軍(ファーム)の一種独特の生ぬるい雰囲気に満足を覚えてしまうことへの危機意識を挙げていた。

これらの要素が短く凝縮されているのが、「それではローテーションに入ったことのない若手がライバルになってしまう」という言葉なのだろうと思う。

今年も去年と同じ目標を掲げた床田は、1年前に聞いた黒田の言葉を今も大切にしているのだろう。

ぜひ、5勝に終わった去年からの巻き返しとさらなる成長を期待したい。

そうすることで、自然と「ポストKJ(クリス・ジョンソン)」の立場へと飛躍できることだろう。